家族より「友だち」!?60代からの健康寿命を維持するには

家族より「友だち」!?60代からの健康寿命を維持するには

健康寿命」という言葉を聞いたことがありますか? 高齢者が介護サービス・施設などの利用するまでの、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間として用いられる言葉です。

親世代、そして私たちが健康寿命を維持するには、何が必要なのでしょうか?

 

経済活動へのゆるやかな参加とは

北海道室蘭市での65歳以上の市民が介護老人保健施設などで支援活動を行う「介護支援ボランティア事業」。

活動に登録できるのは、要介護・要支援認定を受けていない65歳以上の市民です。

施設入所者の話し相手や見守り、食事の配膳、施設行事の手伝い、歌や楽器演奏、囲碁・将棋・マージャンの相手などの支援を行っています。

現在のボランティア登録者は、218人(前年から4割増)。実際に活動した人も、3256人(前年から24%増加)。ボランティアには1時間1ポイントを付与し、年間50ポイントを上限に、最大で現金5000円を支給しているそうです。(※1)

 

このように、

・短時間労働の再就職

・社会貢献

・農業や園芸活動

などといった、フルタイムでの経済活動を終えてもなお、ゆるやかな経済活動への参加こそが、健康寿命を伸ばすことにつながるとされています。

高齢者の地域社会に関する意識調査(※2)でも、カルチャースクールなどで「学びたい」趣味などで「遊びたい」というニーズが報告されますが、その一方で、ボランティア活動や自分の得意なことを教える先生役を行なうことで、多少なりともお礼がもらえるような仕組みを望んでいるという分析結果もありました。

 

健康でありたい意識と行動のギャップ

高齢者の地域社会に関する意識調査(※3)において、高齢者が実際に参加している団体や組織が「町内会・自治会」(前回調査結果より14%減)、「老人クラブ」(同・3.5%減)と少なくなっている一方で、「健康・スポーツのサークル・団体」(同・2.5%増)、「シルバー人材センター 等の生産・就業組織」(同・0.7%増)と、健康への意識やゆるやかな経済活動に少しずつ重きを置き始めている傾向がみられます。

 

しかしながら、「趣味のサークル・団体」や、「健康・スポーツのサークル・団体」に参加したいと答えている人のうち、実際に参加した人はその半分にしか過ぎないという調査結果がでました。(※4)

 

友人、仲間の一言が一番素直に受け取れる

参加したいけれど、次の一歩が出ない──。

そんな高齢者に家族が声をかけるよりも、高齢者が普段から接している友人に「誘ってやってくれませんか?」と一言声をかけてもらうよう頼んでみることも、ひとつの方法かもしれません。

 

高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果によると、「友人、仲間のすすめ」(26.4%)によって参加を促されることが一番多く、次いで「 個人の意思(問題意識や解決したい課題をもつこと)」( 14.1%)、そして「自治会、町内会の誘い」 ( 13%)という結果(※5)が出ています。

「家族のすすめ」 で行動に移す人の割合は8.3%と、実はとても低いのです。

 

社会活動に参加することで、「新しい友人を得ることができた」、「生活に充実感がでた」など、生き甲斐に通じる出会いや時間を持つことができ、健康寿命を長くすることができます

まずは、親の友人から自分の親を誘ってもらうよう、声をかけてみることから始めてもよいかもしれませんね。

 

《参照》

(※1)北海道ニュースリンク「室蘭市「介護ボランティア」が2年経過~218人登録【室蘭】」
http://www.hokkaido-nl.jp/detail.cgi?id=31058

 

(※2)内閣府「平成25年度 高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果」
(2)地域活動の報酬に対する考え
http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h25/sougou/gaiyo/pdf/kekka2.pdf

 

(※3)内閣府「平成25年度 高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果」
(6)参加している団体
http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h25/sougou/gaiyo/pdf/kekka2.pdf

 

(※4)内閣府「平成25年度 高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果」
(7)参加したい団体(Q9-1)と参加している団体(Q9-2)
http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h25/sougou/gaiyo/pdf/kekka2.pdf

 

(※5)内閣府「平成25年度 高齢者の地域社会への参加に関する意識調査結果」
(4)活動に参加するきっかけになると思うもの
http://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h25/sougou/gaiyo/pdf/kekka1.pdf

平成27年12月エンディング産業展にて、高齢者社会への対応 -次世代ヘルスケア産業の創出- 経済産業省 ヘルスケア産業課 江崎氏による講演 政策の方向性 ~「生涯現役社会」の構築~、第二の社会参画を通じた「生涯現役」のために の一部を参照

 

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