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【介護と仕事、自分らしい暮らし方をつくるには】Vol.5 介護は絶望ではない。〜心を落ち着けて両親を介護するための方法〜

【介護と仕事・自分らしい暮らし方をつくる】では、介護と仕事をめぐる日本の今を、数字や実体験を通してお伝えします。超高齢化社会に向けて、私たちが準備するべきことはなんでしょうか。

Vol.5では、「介護は絶望ではない。」として、介護者として持つ心持ちのヒントを紹介しつつ、介護と仕事、自分らしい暮らし方をつくるためにどうしていくかを考えます。

【介護と仕事・自分らしい暮らし方をつくる】

Vol.1 「働き続けるための制度とは?ポイント3つまとめ」

Vol.2 「体験談:両立するための準備期間の過ごし方」

Vol.3 「取材:実体験をより活かすために始めた取り組み」

Vol.4 「介護者予備軍の備え方とは?」

 

筆者も実母を介護し看取った経験をしましたが、いざ介護(看病)をするときは非常にナーバスになることは避けられません。実際に介護や看病の体験談や心得などをウェブ検索するだけで、ネガティブな情報が多くあるのが現状です。ただし、介護は絶望ではないのです。

作家であるJohn Shore氏。自身の親を介護した経験を元に、「心を落ち着けて両親を介護するための15の方法」(15 Ways to Stay Sane While Caring For an Elderly Parent)を参考に、介護者として介護に向き合う心持ちのヒントをご紹介します。(お断り:文章の構成上、意訳を行なっています)

 

出来ることを奪わない

今まで出来ていたことが出来なくなる。自らの老いや死期を認めることは簡単なことではありません。以前に比べると精神的に不安定になり、怒りやすくなることも増えるかもしません。

ここで大切なことは、あくまで目の前にいるのは赤ん坊ではなく、人生経験豊かな大人だということです。

全てをすぐに切り替えることはとても難しいため、少しずつ自分のペースを見極めながら、親の感情が今までとは違うということを理解し、出来るだけ親が出来ることを継続できるよう関わり続けていきましょう。

1.Accept that things have changed.
「状況が変わった」ということを受け入れましょう。

2.Take it slowly.
物事をゆっくり進めていきましょう。

3.Expect nothing emotionally.
期待しすぎないようにしましょう。

4.Expect their anger.
両親が怒りの感情を持つことを予想しておきましょう。

 

頼られていることを実感させる

内容を問わず、親にアドバイスを求めてみましょう。

介護が必要になった今でも、自分が頼りにされているの実感できることは、子からの愛情や尊敬の念を再確認できます。さらに自己効力感を向上させるだけでなく、物事について前向きな気持ちにさせてくれます。

5.Give them their autonomy.
両親にこれまで通りに意思決定をさせてあげましょう。

6.Ask their advice.
両親に助言を求めましょう。

 

最悪を考えて最善の備えを

親の所有する資産や金銭の管理など、やっておかねばやらないことは多くあります。

誰かがやってくれるだろうという単なる“参加者”になるのではなく、主導権を持って関わることが必要です。結果としてそれは、あなた自身を守ることにつながるのです。

11.Prepare for sibling insanity.
兄弟間で揉め事が起こらぬよう準備をしましょう。

 

 

自分の人生を楽しむ工夫を怠らない!

大切なのは、自分自身の人生を生きること。そのために必要なのは、楽しみを見つけることです。それは介護されている両親も、介護をしている自分も同じなのです。どんなことでもかまいません。

両親が寝ているときに、ふざけた帽子をかぶせて、自分だけ笑ってしまってもいいのです。それから、運動や健康的な食事、映画など、自分だけの時間を必ずとることを忘れないようにしましょう。

介護をしているという状況を親しい友人に伝え、自分の話を聞いてもらう時間をとることもいいでしょう。時には目を閉じ、深い深呼吸を繰り返し、自分の気持ちと向き合う。そんな時間をとりましょう。

12.Take care of yourself.
自分自身のケアを忘れずに。

13.Talk to a friend.
秘め事にせず、心許せる友人に打ち明けましょう。

14.Have fun.
どんな時も「楽しさ」が大切です!

15.Pray or meditate.
瞑想や深呼吸、祈りを捧げるなどをしてみましょう。

 

「介護」と聞くと、仕事はどうしようか? 私の人生はどうなる? と、お先真っ暗なイメージばかり。

働き続ける上での権利を知ること、先人たちの言葉や体験、そして大切な心持ちのヒントを得て、もしかすると明日、介護をする人になるかもしれないあなたの何かの気付きになることを願います。

 

【介護と仕事・自分らしい暮らし方をつくる】もくじ

Vol.1 「働き続けるための制度とは?ポイント3つまとめ」

Vol.2 「体験談:両立するための準備期間の過ごし方」

Vol.3 「取材:実体験をより活かすために始めた取り組み」

Vol.4 「介護者予備軍の備え方とは?」

Vol.5「介護は絶望ではない。〜心を落ち着けて両親を介護するための方法〜」←今ココ!

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